私の想い

生きていたいと
思える社会を、創りたい。

JICCI(ジッチ)は、自治会の「面倒な事務作業」を減らすアプリです。
でも、その根っこには、もっと大切な想いがあります。
私が、なぜこのアプリをつくったのか、お話しします。

一

分厚い、手書きの
引継ぎノートから始まった。

自治会の「班長」を引き受けたとき、前任者から渡されたのは、何年分もの紙資料が重なり合った、分厚い手書きの引継ぎノート1冊でした。これを読んでおいてください、とだけ言われて。

正直に言うと、最初のきっかけはビジネスでした。班長でさえこんなに面倒なのだから、自治会長はもっと面倒なはずだ。こんなやり方では、今の若い人はついていけない。これを楽にすればビジネスになる。そう考えたのが始まりで、気づけば5年が経っていました。

やっと環境が整い、開発を進める中で調べていくうちに、地域のつながりがなくなったことが、社会問題の連鎖の始まりだということに気がつきました。
その中に、若者の自殺が増えていることがありました。

そこに気づいた時、私の中になにかが生まれました。

二

根っこにある火種

調べていく中で、若者の自殺が増加していることを知りました。
私はそれに強い憤りを覚えました。

幼い頃、私にはとても仲の良い愛する弟がいました。絵がうまく、賢く、素直で私の言うことをなんでも信じる可愛い弟でした。

弟は白血病でした。毎日ニット帽を被り、アンパンマンがバイキンと戦う絵を描き、いつか自分はお兄ちゃんみたいになると言いながら骨髄移植の痛みに耐え、退院を夢見ていました。

 しかし、その夢は叶いませんでした。

後に母から聞いた弟の姿は、危篤になりながら「生きたい!」と叫ぶ、渇望のあり方でした。

生きたいと願うのに、生きられなかった人がいる。生きることができるのに、自殺を選ぶしかない人がいる。そんな社会に、どうしても納得できません。
この憤りがまさに今、私を突き動かしています。

私が目指すのは、生きていたいと思える社会を創ることです。

このアプリはそのための手段です。
アプリを普及させることが目的ではありません。

では、生きていたいと思える社会とは、どんな社会なのか。調べ、考え続けてたどり着いた答えは、とてもシンプルなものでした。
それは、困ったときに「大丈夫?」と声をかけ合える、人と人とがつながっている社会です。

三

なぜ「自治会」なのか

自治会(町内会・町会も同じものです)は、だれもが平等に、一番最初に入れる「外のコミュニティ」だと、私は思っています。子どもが家族以外の大人や社会と最初に触れ合う場所も、多くは自治会だと思います。

ただ、そのコミュニティには、世帯主である親が入らないと、子どもも入ることができません。そして今、役員の負担、事務作業の煩雑さ、旧態依然とした体制、その不明瞭さから、その親自身が自治会に入りたがらなくなっています。

だから私は、「これなら自分も入ってもいいかな」と思える環境をつくり、自治会に入るためのハードルを少しでも下げたいと考えています。一番最初の入り口を守ることが、結局は、生きていたいと思える社会につながっていくと信じているからです。

四

地域のつながりが
失われて起きていること

調べれば調べるほど、根っこは一つだと判ります。
近所の人とのつながりが途切れ、誰にも気づかれず、誰にも頼れずに生きている人が、この国には大勢いるということです。

01

子育ての孤立から少子化へ

昔は地域で子どもを育てることが当たり前でした。今はどうでしょうか。近所に頼れる人がおらず、親は一人で子育てを抱え込みます。うまくいかない日が続くと、子どもを愛せない自分を責め、自分が嫌いになっていきます。そうして、「私には子どもは育てられない」と、次の子どもをためらう人が増えているそうです。

02

子どもが「認められない」ことから過疎化へ

近所の人との関わりが減り、挨拶を交わす機会さえ少なくなった今、子どもの名前や顔を知っている大人はほとんどいません。名前を知られていない子どもは、「この町に必要とされていない」と感じやすくなります。愛着が育たないまま大人になると、この町に残る理由も、戻ってくる理由も見つからず、町を出て行ってしまいます。

03

若い人が仕事でつまずく

地域の大人と関わる機会がないまま育つと、家族以外の大人がどう考え、どう動くのかを知らずに社会に出ることになります。だから、職場で指示の意図がつかめなかったり、なぜその作業が必要なのかが分からなかったりすることが起こります。その結果、”最近の若いやつ”と一括りにされ、職場を後にするしかなくなるのです。

04

若者の自殺

人生の中で得た心の支えをすべて失った人が最後に選択するのが自殺です。地域の関わり合いはそんな柱の一つです。普段から顔を知っている近所の大人がいない分、最後に声をかけることができる大人もいないのです。
昨今の自殺率の増加はそんな社会が招いた結果だと思います。

05

高齢者の孤独死

地域のつながりがなくなると、「あの人今元気かな」「最近見ないね」と気にかけてくれる人がいなくなります。日常的な気づきが途切れると、一人で倒れていても、誰にも気づかれないまま時間が過ぎてしまいます。
残された遺族は、なにを感じるでしょうか。

06

災害時の避難の遅れ

ふだんからのつながりが途切れていると、一人では避難できない高齢者がどこに住んでいるのかを、誰も把握できません。だから、本当に助けが必要な人のところに、支援が届くのが遅れてしまいます。逃げ遅れた高齢者がいる一方で、避難所で胸をなでおろしている若人は何も知らないのです。この若人を誰も責めることは出来ません。

07

文化の喪失

自治会への参加者が減ると、子ども会やPTAを含む、町で行われるお祭りや行事を担ってくれる人がいなくなります。担い手がいなくなれば、その文化は次の世代に引き継がれることなく、途絶えてしまいます。事実、既に自治会の数は年々減っていて、日本の多くの歴史的価値が失われています。

08

行政の負担が増える

これまで地域が自分たちで担ってきた見守りや助け合い、地域の行事といった役割を担う人がいなくなれば、その分は行政が支えることになります。行政の皆さんも懸命に取り組まれていますが、そのための予算は、やがて私たち自身の税金として返ってきます。
地域のことを誰かに任せたままにしていると、最後に困るのは、ほかでもない自分自身なのです。

これらはそれぞれが大きな問題として、日本を大きく歪めてしまっています。
でも、昔のやり方にそのまま戻せばいいわけではありません。共働きが当たり前になり、スマホが暮らしの一部になった令和の今だからこそ、地域のつながりを、今の暮らしに合った新しい形に作り直す必要があります。
JICCIは、そのための道具です。

五

ロゴに込めた意味

JICCIロゴ:地域に住む私・地域・お店・行政の4つの輪

地域に住む私・地域・お店・行政

このロゴは、4つの円が絡み合って1つの輪になったものです。地域に住む私、地域、お店、行政。近江商人の「三方良し」(売り手良し・買い手良し・世間良し)に行政を加えたのが、このロゴに込めた意味です。

地域の暮らしは、この4つのうちどれか一つだけでは支えきれません。それぞれが良くなることで、社会が良くなっていくと、私は信じています。
このアプリを通じて、人々が繋がりを取り戻し、活気が出て自治会の加入者が増える、その町を地域の”お店”が支えてくれる、そんなお店は感謝され利用者が増える。
お店の利用者が増えれば”地域”で経済が回り町が潤う。
町が潤うと自分たちで出来ることが増え”行政”の負担が減り、予算が他に回せる。
するとさらに町がよくなり、”私”が嬉しくなって支えてくれた町のお店をまた利用する。
そんな嬉しい連鎖の願いが込められています。

1つ目の「私」は、この文章を読んでその地域に住む自分ごととして考えてくれる、一人ひとりのことです。みんなに自分ごととして考えてほしいから、「利用者」ではなく「私」にしました。

六

町が良くなれば、
子どもたちの未来も良くなる。

私がこのアプリで実現したいのは、ビジネスの成功ではありません。
生きていたいと思える社会を創ることであり、
地域の一人ひとりがつながりを取り戻し、子どもたちが安心して育つことができる町をつくることです。

01

近所の人同士が、顔見知りになる

自治会に入ることで、「一番最初に入れる外のコミュニティ」の中で、親子が近所の人と顔を合わせる機会が生まれます。顔を合わせる機会が増えるからこそ、近所の人同士が、自然と顔見知りになっていきます。

02

子どもたちが、家族以外の大人と顔を合わせるようになる

顔見知りになった近所の大人は、子どもにも自然と目を向けるようになります。だから、子どもたちが家族以外の大人と顔を合わせる機会が、日常の中で少しずつ増えていきます。それはもう不審者ではありません。

03

ちょっとした変化に、気づいてもらえるようになる

名前や顔を覚えてもらう機会が増えるほど、普段の様子を知っている大人が周りに増えます。だから、「いつもと違うね」と、ちょっとした変化にも気づいてもらえるようになります。

04

「ここにいていい」と思える子が増える

名前を知られ、気にかけてもらっている実感は、子どもにとって大きな安心になります。自分の存在を認めてもらえていると感じられることが、子どもの心を育てます。

05

大人になっても、この町が好きだと思える

安心して過ごせた記憶や、気にかけてもらった経験は、町への愛着として積み重なっていきます。だから、大人になっても、この町が好きだと思えるようになります。

06

そうやって育った人が、今度は地域を支える側になる

町への愛着を持った人は、大人になったとき、自分も誰かを見守る側になろうとします。だから、見守られて育った子どもたちが、いつか自分の子どもや、次の世代の地域を見守る側に回ります。

この循環を重ねていくことが、巡り巡って、生きていたいと思える社会をつくっていくと、私は信じています。

七

一緒に、新しい地域のつながりを。

今の子どもたちが、大人になっても「この町が好きだ」と思えるように。そして、誰もが「生きていたい」と思える社会になるように。
地域に住む私、地域、お店、行政。それぞれの立場で地域を想う人の力が合わされば、つながりは新しい形でもう一度育っていくと信じています。

あなたの力を貸してください。

町を支えるスポンサーについて

JICCIは2026年7月リリースの新しいアプリです。
まだまだこれからです。この挑戦を続けていくための力をください。

これを読んだあなたも、もし今は力になれなくても、自分ごととして自らの心に投げかけてみてください。
誰もが生きていたいと思える社会を、つながりから。